地域系の業界にいるとよく名前を聞く横瀬町。
いつか行ってみたいなとは思っていましたが、最近知り合った熱意ある地方創生ベンチャー連合インターンの友人と遊ぶ予定をしていたので一緒に横瀬町へ。
そういえば、自分が加入している地域系団体ルーラルラボの共同代表のゆうごうが4月から横瀬町の地域おこし協力隊になっていたことを思い出し、ゆうごうに連絡。
そしたら泊まろうと思っていたLiving Anywhere Commons(LAC)横瀬に4月いっぱいまで住んでいるらしい。色々繋がるな~。
横瀬に着いたら、ゆうごうは仕事や引っ越し準備忙しいらしいのでまずは普通に観光。
ゆうごうにおすすめされたチャレンジキッチンENgaWAというお店が横瀬の協力隊の方々が色々動いている拠点の一つらしいのでまずはお昼を食べに行ってみました。
横瀬はイチゴ・プラム・ぶどう・キウイなどを育ててるらしく、頂いたカレーもプラムカレーでした。酸味と甘みとスパイスの香り。めっちゃおいしい。キウイジュースもめちゃウマ。
この日もちょうど協力隊の方が働かれていて、色々と横瀬の楽しみ方を聞いた後、宿泊場所のLAC横瀬にチェックインしてレンタサイクルで回ると良いよと教わったので、その流れでLACへ。
ここLAC横瀬はJAの施設跡地を改装して宿泊施設兼地域のコミュニティスペースとして開放しています。隣にもAREA898という行政運営のオープンスペースが併設されており、官民連携で横瀬の中心地を作ろうとしています。めっちゃ面白い取り組みをしていたので、あとでじっくり紹介します。
秩父の春と言えば横瀬町と秩父市の間にある羊山公園の芝桜祭りが有名。秩父のシンボル武甲山を背に40万株以上の芝桜が絨毯のように咲き誇ります。メインは4月中旬ですが、私が訪れた4月末でも素晴らしい景色を楽しめました。
芝桜とは、その名の通り桜に似たピンク系のかわいい花が芝のように一面に咲き広がる品種です。
ここ、羊山公園では関東有数の芝桜広場として10種の芝桜を組み合わせて植栽する「花のパッチワーク」で人を魅了しています。
後ろの斜面を切り崩されている山は武甲山(ぶこうざん)と言い、関東近郊の石灰岩の一大産地として、首都圏のコンクリート産業にものすごく貢献しました。
東京のビルの何パーセントかは武甲山があったから立っているとまで言われています。
横瀬町、秩父市はこの石灰岩の採掘産業で生きてきたと言い、地元の方々からはとても大事にされている山であり、秩父地方のシンボルになっています。
またこの芝桜祭り期間中は公園内でマルシェも開催されており、一緒に来ていた友人は埼玉出身だったので「秩父に来たらみそポテトを食べるまでは帰さない」と言われ、人生初めてのみそポテトを頂きました。
その後はLACに戻り、2階エリアの見学に。
2階はこれまた、民間のクリエイティブ集団が地域に根差したクリエイターや職人と一緒に、地域資源を活用したクリエイティブなモノづくりを行う「TATE Lab.(たてラボ)」というスペースを作り、最先端の木材加工機材を導入して秩父産木材を活かした家具を創作しています。
そのとなりにはAREA899という、先ほど紹介したAREA898の2階部分にあたるところにTATE Labで作られた家具をふんだんに使った大人も子供も使えるプレイルームのような場所があります。
こちらは親子ワーケーションの時の子供の遊び場として使用したり、みんなで集まって映画を見たりなど、横瀬になかったみんなの遊び場を作り出しました。めちゃくちゃ最近できたばかりなので、動き出すのはこれからですが、そんないいタイミングにココを知れて幸運でした。今後横瀬はもっともっと面白くなっていきそうです。
もともと、下のAREA898自体は横瀬町の官民連携プラットフォーム「よこらぼ」を通じて「新しいコミュニティ・イベントスペースを作りたい」という提案から始まった動きです。
横瀬町は「よこらぼ」を通じて官民連携の様々なプロジェクトに取り組み、新しい動きを積極的に行っている地域であり、その動きもあって横瀬町外の多くの人や企業・団体が横瀬に関わってもらえるようになりました。それで私も色々と横瀬がアツいという話を耳にしていました。
しかしながら、横瀬町にはこれらの人と人が交わる“リアルの場所”がなかったことが課題であり、そうしてできたのが「AREA898」、更に「AREA899」ということになります。
ちなみに、898(はちきゅうはち)というのは「8・9・8=ヤ・ク・バ=役場」という由来から来ており、お堅いイメージのある役場ではなく、フラッと立ち寄って一息ついたり、おしゃべりを楽しんだり、イベントに参加できるヤクバ(898)という意味が込められています。
また、他にも最近できた横瀬町役場運営の施設があり、横瀬駅から1駅の芦ヶ久保駅すぐ目の前の無料休憩所として「A-Sta.BA(アスタバ)」というところがあります。
ここは元飲食店だった建物をリノベーションして、ハイキング客と冬の名物あしがくぼの氷柱を見に来る芦ヶ久保駅利用者のために着替えや休憩のできるスペースとして開放しています。
中はTATE Labで制作された家具で埋め尽くされており、まさに24ミリ合板の世界でした。
なかなか24ミリ合板をこんなに使った家具は見られないので、ご興味のある方は道の駅あしがくぼと一緒にアスタバにもどうぞ!
LACらしく、夜は利用者とコミュニティマネージャーの方となぜか町の副町長と一緒に焚き火会を。
LACに泊まると、いつも面白いことが起こって最高です。
そして、たまたま翌日の5月1日は武甲山の山開きの日らしく、この焚き火会は明日山登りするメンバーで集まっていたそうで、私も山登りに付いて行かせてもらえることになりました。
まさか、あの山に登れるとは思っていなかったので、めっちゃラッキーでした。
翌日早朝、車で参道の入り口まで相乗りさせてもらい、降りた瞬間めっちゃ寒い。街中とは体感‐5度以上冷えた空気のなかで全くの山初心者の私は「これ大丈夫か、、、?」と不安になりましたが、歩き始めると体が暖まってきて、むしろアウターは暑いくらい。タンクトップで山の大自然を感じました。
山登りは昨日見た石灰岩採掘されている面は立ち入れないので、横瀬から見て裏側を登っていく形でした。表面の人工的な採掘姿からは考えられないくらい自然が豊富で、古くから山岳信仰を集める武甲山の本当の姿はこれなのか、と感慨深いものがありました。
途中、水汲みらしき場所にペット容器がたくさん置かれているところがあり、頂上のトイレが水が流れないのでここで水を汲んで上まで持ってきてもらえると助かりますとの表記がありました。
そう言われればもっていかないわけにはいかないので、武甲山と横瀬の人に感謝を込めて、水を汲ませていただきました。
後半の道は結構ワイルドな感じになってきて、初心者の足は悲鳴を上げてきましたが、それをも忘れさせてくれるくらい雄大な山の自然に囲まれて、まじでスーパーデトックスでした。山登り楽しい。
約2時間で頂上に着くと、山頂の神社で山開きの儀式が行われていました。
これに合わせて沢山の登山者が集結し、祈りを捧げていました。
予報では天気が若干怪しかったのですが、登りは快晴、下りはギリギリ曇りで持って初心者集団の私たちが一番下るの遅かったと思うので登山者みんな天気に恵まれた日でした。
注意点ですが、山頂は自販機や食事処などはないので、飲み物は多めに、動いておなかがすくので食べ物も必ず持ち込むことをお勧めします。
降りたあとはくたくたの体で温泉に直行し、5月1日から新居に引っ越したゆうごうの家にお邪魔して夕飯を頂きました。
横瀬は空き家があんまりなくて、空きが出るとすぐに埋まってしまうくらい移住希望者が目を光らせている地域だそうです。そんな中めちゃくちゃ良いタイミングで空き家を借りられたそう。
いつでも行って泊まっていい約束を取り付けたので、また横瀬行くぜ。ありがとうゆうごう。
↑彼の活動にもご期待ください。↑
そんなこんなでめっちゃ充実の3日間。
横瀬の地域が盛り上がる理由や空気感が知れたし、色んな人と出会えて山にも登れてすげーーー楽しい滞在でした。
いつか横瀬で一緒にお仕事したいな~と思ってます!ありがとうございました!